こんにちは、映像物語制作グループ「和み」です。
自主制作ラジオドラマ「探して日本!〜伝へたしかな〜」です。
下記の文章を見ながらご覧ください。
自主制作ラジオドラマ「探して日本!〜伝へたしかな~」
【第3話】
国際郵便で送られた手紙を読み終えた花田は、目の前に積まれた本には目も暮れず、ただ一点を見ていた。すると、花田の研究室にチャイムが鳴り響いた。「はい」と答えると「私だが」と聞きたくない声が聞こえた。学部長の梅沢だ。部屋にいることを答えてしまったからには「どうぞ」と続けて答えるしかなかった。
「いや~花田君、どうだい?最近の調子は?」と質問をしてきた。
「凄く調子が悪いです」なんて答えて変に心配されると困るため、「まぁ~ぼちぼちですね」と当たり障りのない答えを返した。
「君にね、折り入って、頼みたい、プロジェクト、が、あるんだ」と溜めて言う学部長が、その後に言ったプロジェクトは目の前にある手紙に書かれている内容だった。むしろ手紙の方が詳細であった。なぜなら、学部長はタイムズ大学から留学生を受け入れる大掛かりなプロジェクトとしか伝えられていないからだ。そのプロジェクトを伝える学部長と、そのプロジェクトの裏側を知っている花田には、かなりの温度差があった。しかし、考え方を変える一言を学部長は話してくれた。
「このプロジェクトが成功すれば京和大学はもちろん、君のことだってタイムズ大学に評価されたらアメリカ行きも夢じゃないぞ」
今の大学まで何をしに来ているか分からない連中を相手にすることよりも、何を学ぶか明確になっている留学生、そしてエリート集団のタイムズ大学ではまた新しいことにチャレンジ出来るのはないか、と花田は思った。それを叶えるためにも、今目の前にいる生徒に対して向き合うことが重要だと思った花田は、学部長からのお願いに対して「はい、分かりました」と大掛かりなプロジェクトに対して承諾した。学部長は喜んでいたが、花田にとっては戦いが始まる予感がした。
プロジェクトの成功は、留学生を満足な気分にさせて帰らせること、彼らがタイムズ大学に帰った際、楽しかったです、とさえ言ってくれれば良いのだ。つまり、日本の魅力をプレゼン形式で伝える必要がある。舞台となるのは、ゼミ室である。留学生を満足させるには生徒同士でコミュニケーションを取れた方が良いと思い、プレゼンは生徒に任せることした。
「誰にしようか…」
人選を行っていた花田は、目の前にある積まれた本の内容が大掛かりなプロジェクトで扱うテーマと似ていることから「海外から見た日本」をテーマに論文を考察中の「菊池一郎」にプロジェクトの一員として加わってもらおうと考えた。
読み:名鳥佑飛
音楽:FREE BGM DOVA-SYNDROME、PeriTune、甘茶の音楽工房、H/MIX GALLERY、音の園、おとわび、otologic、効果音ラボ、SOUNDCLOUD、Sparrow Tune、ち音楽堂 music material&entertainment、Hurt Record
制作:映像・物語制作グループ「和み」
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◆映像・物語制作グループ「和み」◆
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